何が起きたか
キオクシアホールディングスのCEOである太田寛男氏は、独占禁止法上の障壁やSanDiskとの合弁製造施設における調整の難しさを理由に挙げ、競合であり株主でもあるSK Hynixとの協業を深める可能性を否定した。
太田氏は、キオクシアがSK Hynixと共同生産に向けた協議を行っていないと述べ、そうした協業を選択肢として示唆したSKグループの崔泰源(Chey Tae-won)会長の最近の発言に困惑を示した。
同氏は、過度な値上げがAI需要の長期的な拡大を損なうことを懸念し、データセンター事業者向けの大幅な値上げを避けるよう営業チームに指示している。
なぜ重要か
メモリチップの価格は大幅に急騰しており、キオクシアのNAND平均価格は6月四半期に前四半期比で70%上昇し、その前の四半期には2倍以上に達しており、AIインフラの手頃さに対する懸念を煽っている。
太田氏の姿勢は、メーカーは高価格から恩恵を受ける一方で、値上げが持続すればAIへの投資を冷え込ませ、業界の成長軌道を損ないかねないという微妙なバランスを浮き彫りにしている。
キオクシアとSK Hynixの協業に関する憶測は、両社による不揮発性磁気メモリの共同開発や、SK Hynixのキオクシアへの出資を背景に生じているが、太田氏の否定は、こうしたシナジーが近い将来に実現する可能性は低いことを示唆している。
主な事実
キオクシアCEOの太田寛男氏は、独占禁止法上の障壁やSanDiskとの調整問題を理由に、SK Hynixとのさらなる協業を否定した。
キオクシアとSanDiskは、日本における合弁ファブの生産能力拡大に5兆円超を投資する計画である。
SK Hynixは、キオクシアの株式の14.19%に転換可能な社債を保有しており、大株主となる可能性がある。
キオクシアのNAND平均価格は、前四半期に2倍となった後、6月四半期には前四半期比で70%上昇した。
次に注目すべき点
太田氏が収益性とAI需要の維持のバランスを取ろうとするなか、キオクシアがさらなる値上げなしに現在の価格水準を維持できるかどうか。
太田氏による現時点での否定にもかかわらず、規制上または戦略上の変化が、キオクシア、SK Hynix、SanDiskの間の力関係を変える可能性があるかどうか。
一部の顧客が2030年まで求めている長期供給契約が、キオクシアの価格戦略や市場での地位をどのように形作るか。
