何が起きたか
上海を拠点とする巨量光旗計算技術(JuLiang GuangQi Computing Technology)は、中国国新基金(China Reform Fund)が主導し、Fosun Chuangfu(復星創富)、Xingxiang Capital(星象資本)ほか複数の投資家が参加する3億元のエンジェル+資金調達ラウンドを完了した。既存株主の君山資本(Junshan Capital)も超過応募で追加出資を行った。
同社は2025年に設立され、超伝導量子コンピューティングに注力し、チップから完全なシステムまでのフルスタックソリューションを提供している。第1世代の単層チップと第2世代の二層チップを開発済みで、後者は100量子ビット超を達成し、パッケージングも完了している。
巨量光旗はすでに量子チップの販売および関連事業から売上を計上しており、産業顧客、データセンター、計算センターとの間で、複数台の量子コンピューターに関わる協業について協議を進めている。
なぜ重要か
今回の資金調達ラウンドは、政策的支援と激化する世界的競争を背景に、超伝導量子コンピューティング分野で資本の動きが加速していることを浮き彫りにしている。同社が数か月のうちに立て続けに資金調達を行っていることは、その技術と市場ポテンシャルに対する投資家の信頼を裏付けている。
同社のチップ開発の進展と、データセンターとの「量子・スーパーコンピューティング統合」構想は、商用環境における量子コンピューティングの実用化に向けた潮流を示す可能性がある。
主なファクト
巨量光旗は、中国国新基金が主導する3億元のエンジェル+ラウンドを完了した。
同社はエンジェルラウンドで合計5億元を調達しており、直近のラウンドは前回からわずか3か月余り後に実施された。
同社は2025年に設立され、本社を上海市徐匯区に置き、IDMモデルを用いたフルスタックの超伝導量子ソリューションを提供している。
第2世代チップは100量子ビット超を備え、パッケージングが完了している。
同社はすでに量子チップの販売および関連事業から売上を計上している。
今後の注目点
巨量光旗が、普洛斯隠山資本(GLP Hillhouse系)などのパートナーとともに、チップ製造を拡大し「量子・スーパーコンピューティング統合」アーキテクチャを実現できるかどうか。
同社の技術が、いずれも高い量子ビット数とゲート忠実度を報告している逻辑比特(LogiQ Bit)や本源量子(Origin Quantum)などの競合他社と比べてどうかという点。
上海の第15次5か年計画が量子AIアーキテクチャを推進するといった政策的取り組みが、同社の成長に与えうる影響。
