何が起きたか
地政学的な紛争、異常気象、そして世界の貿易パターンの変化により、今年は石油タンカーとばら積み船の運賃が持続的な高値まで押し上げられ、従来の季節的なトレンドが崩れている。
業界アナリストによれば、VLCCの運賃は先週、1日あたり$270,000に達し、前週比17%上昇した。中東から極東への航路など特定のルートでは7%上昇して1日あたり$880,000、西アフリカから中国へのルートでは24%上昇して1日あたり$240,000に達している。
バルチック・ドライ指数は9月4日に3,628ポイントに達し、週間で13.87%上昇して過去5年で最高値をつけた。これは鉄鉱石と石炭向けのケープサイズ船に対する旺盛な需要が背景にある。
なぜ重要か
季節性パターンの崩壊は構造的な変化を示唆している。貿易再編による需要と、老朽化した船隊や制裁による供給制約が、一時的な急騰にとどまらない、より持続的な高運賃環境を生み出している。
タンカーについては、貿易フローの再ルーティングによる輸送距離の長期化と、2028~2029年までの新造船引き渡しの限られた見通しがスーパーサイクルを後押ししており、今後も持続的な収益性が見込まれる。
ばら積み船では、ギニアとブラジルの新規プロジェクトからの鉄鉱石に加え、熱波による石炭需要や穀物輸送が運賃を高止まりさせると予想される。ただし、これが2003~2008年型のスーパーサイクルに達するかどうかは依然として不透明だ。
主要な事実
VLCCの平均運賃は前週比17%上昇して1日あたり$270,000となり、中東から極東は1日あたり$880,000、西アフリカから中国は1日あたり$240,000となっている。
バルチック・ドライ指数は9月4日に3,628ポイントに達し、週間で13.87%上昇して過去5年で最高値をつけた。
新規のVLCC発注はそのほとんどが2028~2029年の引き渡しであり、2026~2027年の供給拡大は限定的だ。
ばら積み船の受注残は既存船隊の約14%であるのに対し、船齢15年超の船が34.8%、船齢20年超の船が約11.9%を占めている。
次に注目すべき点
複数の航路で船の稼働が逼迫するなか、VLCCの運賃が予想どおり年末まで持続するかどうか。
シマンドゥのような新規鉄鉱石プロジェクトの影響と、エルニーニョによる熱波がもたらす石炭需要がばら積み船運賃に与える影響。
海運各社が長期契約とスポット市場の機会をどうバランスさせ、変動性に対処していくか。
