何が起きたか

この1週間、A株市場はもみ合いの調整局面を維持しており、中東の地政学的衝突が国際原油価格を押し上げたことや、FRBの9月利上げ観測の高まりといった海外のマクロ的な出来事が市場心理を揺さぶった。

複数の証券会社は戦略見通しレポートの中で、今週のFRBの金融政策決定会合では25ベーシスポイントの利上げがメインシナリオになると予想しつつ、この利上げはより予防的な引き締めの色彩が強く、市場に対して短期的な心理面での撹乱をもたらすとの見方を示している。

各機関は、9月のFRB金融政策決定会合が実施され、海外の不確実性が徐々に解消された後、A株のリスク選好は回復に向かい、局面的な転機を迎えることが期待されるとみている。

なぜ重要か

各機関は、市場はすでに25ベーシスポイント利上げの可能性が高いことを事前に織り込んでおり、売買代金も目立って増加していないことから、今回の調整はトレンド的な売り浴びせというよりも、イベントの窓口期を前にした防御的なポジション圧縮に近いと判断している。

利上げが象徴的・予防的な措置にとどまるのであれば、リスクの解消は売り場ではなく買い場とみなされる可能性がある。中長期的にみれば、A株の動向は依然として国内政策が主導しており、利上げはあくまで撹乱要因にすぎない。

各機関は、マクロの不確実性が徐々に確定した後、投資家はより積極的な資産配分が可能になるとしつつ、配分の主軸は依然として国内の企業収益と産業の景況感に据えるべきだと指摘している。

主な事実

証券会社の戦略見通しレポートは、今週のFRB金融政策決定会合では25ベーシスポイントの利上げがメインシナリオになると予想している。

東呉証券は、短期的には市場の核心的な争点は依然として9月のFRB金融政策決定会合であり、原油価格やその背後にある地政学的衝突はテールリスク的な変数に属するとみている。

国信証券は、FRBの利上げサイクルはインフレ抑制型と予防型に分けられるとし、9月に利上げする場合は予防的な性格のものになる可能性があるとの見方を示している。

中銀国際証券は、8月の米国のコアCPIインフレ指標が予想を上回ったことで、市場ではFRBの9月利上げ観測が一段と高まったと述べた。

中信証券は、現在A株の各種の出来高・価格・センチメント指標はすでに低い水準まで戻っており、9月のFRB利上げの実施は、7月以来続くこの調整局面が終盤に近づいていることを示すシグナルになるはずだと述べた。

中信建投証券は、バランスの取れた資産配分を推奨し、通信・電子など景況感の高い業種をコアの保有銘柄とし、銀行・保険など低バリュエーションの高配当セクターを防御的な下支えのポジションとするよう勧めている。

次に注目すべき点

今週のFRB金融政策決定会合における実際の利上げ幅、声明の文言、そしてドットチャートが年内の金融政策の道筋を大幅に上方修正するかどうかが、今回の利上げが予防的な利上げに当たるかを判断する鍵となる。

中東の地政学的衝突と原油価格の動向が、インフレ・長期債・リスク資産へ二次的に波及することは、依然として留意すべきテールリスク的な変数である。

国内政策や企業収益、産業の景況感といった内部変数は、引き続きA株の中期的な方向性を主導するとみられ、海外金利の限界的な変化はむしろ撹乱要因として現れることになるだろう。

出典